「せん妄」と最悪の悪夢
○せん妄
脳梗塞などを患い、急激な環境の変化を体験すると「せん妄」といって、意識の混濁に加え、脅迫的な思考や幻覚・錯覚などを見る場合があるそうです。
私の場合、親戚たちが入院中に見舞いに来てくれたとき、病室なのに、背景が海外のリゾートホテルのように見えたりしました。リゾートホテルの風景と実存する親戚の人が合成されて見えることは本当に不思議でした。
○最悪の悪夢
今覚えている中で最悪の悪夢は、相部屋のお爺さんと私を車椅子に乗せ、とある巨大な宗教施設に連れて行かれたことでした。施設の中に入ると、女性の祈祷師らしき人物によるお払いが行われていて、その様子を数十人の信者の人々が見守っています。また施設の中には何故か侍の大きな屋敷があり、数百人の侍が待機しています。その風景だけはモノクロで、ものすごく淫靡な世界に見えました。そして私は女性の祈祷師に導かれるように、その侍の屋敷を空中を漂いながら見ました。最後に女祈祷師と別れるときに、顔は見えないものの、頭をちょこっと横に傾けたのが何か印象的でした。
それで夢は終わりかと思いきや、そのまま荷車のような台車に乗せられ、目の前のスクリーンに戦争時の残虐な映像が流され、強制的にそのシーンを見せつけられました。それは目を閉じて拒否しても瞼の中にまで映り込んできます。この残酷な映像をいつまで見せつけられるのか、絶望的な気持ちになり、やけくそで腕を振り回していると、突然灯りがつき、看護師さんが現れるのですが、そこはいつもの自分の病室でした。しかしこの看護師さんたちも夢の世界の人たちで、この後も延々と悪夢が続いていくのです。
家族の話によると、この頃の病室での私はベッドでうなされ続けていて、このまま寝たきりになるのではないかと心配だったとのことです。入院してからどのくらい経ったか分かりませんが、病状がしだいに落ち着くにつれて、悪夢を見ることも無くなってきました。私が見た悪夢に共通していることは、体の自由が奪われることで、これは脳梗塞により右半身が麻痺し、動かなくなった体が影響しているのではないかと思います。普通、日常的に見る夢は殆ど覚えていませんが、入院してからの悪夢は今でも鮮明に覚えています。












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