セラピストという仕事
甲府の病院に入院していた時、向かいのベッドに80歳ぐらいのお爺さんがいました。お爺さんは、入院する前まで認知症の奥さんの面倒を看ながら、二人で暮らしていたそうです。しかし次第に奥さんの認知症が重くなり、これ以上面倒が看れないと判断し、奥さんを施設に入れたそうです。その後、体調を崩したお爺さんは入院してきました。お爺さんには、離れて暮らす娘さんがいて時々来るのですが、テレビを見るためのカードを買うとか買わないとか話をよくしていました。そんなお爺さんの口癖は「死にたい」でした。お爺さんが唯一楽しみにしていたのが、ある女性セラピストさんとのリハビリでした。リハビリといっても一緒に歩いたり話をしたりと言う感じで、30分ほどで病室に戻ってきます。そしてリハビリから戻るとお爺さんは「あ~楽しかった!」と良く言っていました。30分の間に、そのセラピストさんは、お爺さんと何をやっているのかは分かりませんが、病室からお爺さんを誘い出すときの声掛けが凄くうまく、とても明るくお爺さんの気持ちをのせるのです。お爺さんもセラピストさんを「○○ちゃん」と呼んでいました。「死にたい」と言ってたお爺さんが「あ〜楽しかった!」と言う。これこそがセラピストの仕事なのだと思います。どこまで患者の心に寄り添うことができるのか、手や脚のリハビリをするだけならトレーナーやアドバイザーでよいわけで、患者から信頼されてこそ始めてセラピストとしての、リハビリができると言うことだと思います。











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